生命保険料控除って???

毎年、11月に入ると、同じ内容でお客様から電話やメールがあります。
それは「生命保険料控除」についてです。
この制度は、支払っている保険料の一部を、生命保険料控除として所得から差し引くことができる制度です。
平成24年1月より、新制度が開始され、控除の種類が増えたことから、問い合わせや確認が入るのです。

私の方からしてみれば、久しぶりのお客様からのお電話やメールが、嬉しかったりもするのですが 😛

新制度と旧制度で変わる控除の種類

新制度(平成24年1月~) 旧制度
控除の種類 一般生命保険料控除 一般生命保険料控除
介護医療保険料控除
年金保険料控除 年金保険料控除

平成24年1月以降、控除の種類が3種類に分かれたことで、ご自身の加入している保険がどれに該当するのか分からず、確認してこられる方が多いのです。

サラリーマンの方々は(給与天引きで保険に加入されている方以外)、「給与所得者の保険料控除等申告書」に保険会社から送られてくる控除証明を添付して勤務先に提出し、年年末調整を行います。この申告書に記入する際、平成24年以降の新制度で保険に加入されていると、種類ごとに保険料を記入していかなければならず、複数社で分けて加入していると、分からなくなるようです。控除証明を見ると項目ごとに記載してあるので、合算していけば、間違いありません。

たとえば、A社でガン保険と医療保険、B社で医療保険と定期保険、C社で終身保険、D社で個人年金に加入している場合!!

一般の生命保険料にB社の定期保険とC社の終身保険の合算
介護医療保険料にA社のガン保険と医療保険、B社の医療保険の合算
年金保険料控除にD社の個人年金の額を記載します。

沢山契約がある場合、全部書く必要はありません。各項目8万円の保険料に対し、上限4万円までしか控除できないからです。(詳しくは下記に記載)

その他よくある質問を以下にご紹介します。

女性
「介護医療保険料控除」とは、介護保険に加入している人が対象なの?
Fujihana
介護保険に限らず、医療保険やガン保険もこちらに分類されます。
子育てママ
コープ共済などの共済掛け金は控除の対象外?
Fujihana
共済契約についても、「共済掛け金払込証明書」というものが送られてきます!
一般の生命保険料控除なのか、介護医療保険料控除になるのか分かりやすく記載されているので、証明書の通りでOKです。

パート主婦が自ら契約している保険は控除対象外??

所得控除ができるかどうかの目安は、その保険料を誰が負担しているかということで、契約者ベースではありません。

妻が契約している保険について、保険料負担が夫の場合、生命保険料控除を受けられるのは、夫になります。

結婚前に加入した保険を専業主婦になってからも掛け続けていて、保険料の負担者が夫になっている場合、注意が必要です!
こういった保険では、死亡保険の受け取り人も確認してみて下さい。妻の親になっていて、そのまま変更されていないケースがよくあります。

また、控除できる額は、1年間で支払った保険料によって変わります。

新制度では、3種類それぞれ、控除額の上限は4万円ずつです。
旧制度では、2種類でしたので、控除額の上限は5万円ずつです。

保険加入したのが、平成24年以降かどうかで、新制度か旧制度どちらに該当するかが分かります。新制度に該当する契約もあり、旧制度に該当する契約もある場合、どちらが得になるのか計算してみる必要があります。

もし夫の契約している保険だけで、控除額の上限12万円に達する場合、妻の契約している保険料まで加算する必要はありません。

また、例えば医療保険で月々6700円以上支払っている場合、それだけで年間8万円を超すので、ガン保険については加算する必要がありません。

一時払いの保険料は加入年度のみ控除!!

よく相続対策に一時払いの終身保険に加入される方がおられますが、一時払いにした保険料は払った年にしか所得控除できません。

他にも月払いや年払いで加入している生命保険がある場合、一般生命保険料控除の上限8万円を満たしてしまっていれば、一時払いで契約した分の保険料は当然ですが、控除できません。

また、養老保険や終身保険で、支払いが年金タイプを選択できる保険もありますが、養老保険や終身保険は一般生命保険料控除に該当しますので、間違えないようご注意くださいね 😛


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