相続,配偶者の税額軽減

一次相続でしか使えない配偶者の税額軽減特例制度!税金面でお得な制度ですが、効果的でないケースも!

「夫の方が5歳以上、年が上」というご夫婦は、シニア世代では、多いように思います。
さらに、女性の方が平均寿命を見ても、6歳ほど長生きすることを考慮すると、妻は夫の死亡後10年以上は一人で暮らすことになります。

 

相続では「配偶者の税額軽減」という制度があり、よほど高額ではない限り、夫婦間では相続税がかからないようになっています。
この制度には、夫死亡後の妻の生活が、かなり考慮されているなぁと感じます。
過去に相続相談やセミナーを通して、沢山のシニア世代のご家庭を拝見しましたが、先日こんなケースがありました。

 

奥さんが先に亡くなった場合どうなる?

去年開催したセミナーに来られたお客様で、その後も相続相談や保険相談でお付き合いさせてもらっている、80代の男性です。
久しぶりに訪問した際に、20年ほど前に奥様を病気で亡くされた時のことをふと話されました。

 

ご自身の方が先に亡くなると思いこんでおられたので、お金の管理は全て奥様任せで、ご自身は何も知りませんでした。
お金のことは、すべて妻に任せているというご夫婦は、
奥さんが亡くなって数年は、ショックが大きく、自分自身が生きていくことで精一杯だったようですが、70歳を超えたあたりから、今後自分の財産や自宅などを、どうしていくか考えるようになったようです。

 

一般的に、家の名義や銀行口座の預金などは、夫名義になっていることが多く、妻の相続より、夫の相続の方が相続財産が高額になります。
一方で、夫が先に亡くなっても、妻が財産のほとんどを相続してしまう場合、「配偶者の税額軽減」があるので、相続税はよほど高額でない限り、かかりません。

 

子供も相続する場合、全体の遺産総額が基礎控除額を超えている場合、相続割合に応じて子供の相続分には税金がかかります。


また、妻が先に亡くなる場合は、夫の死亡時に、配偶者がいないので、この特例が効果的に使えません。

 

財産について伺っていくと、相続税がかかるラインでしたが、配偶者はいないので、税金は軽減されません。
さらに、お客様の中では、相続してほしいお子さんが決まっているようでした。
ご自身と同じような考え方をしている長男の方が、色んな意味で信頼できるので、家のことも任せたいようです。
近々、公正証書遺言を作りに行こうとされていたので、私は長男にすべてを相続させることは難しいとお伝えしました。

 

いくら遺言で「財産の全額を長男に譲る」としても、子供には遺留分があるので、次男が請求すれば法定相続分の半分、つまり全体の1/4は次男が相続できるのです。

 

生命保険を利用して、お金の行き先を決めて(受取人を指定すること)、全体の遺産分割の対象になる、そもそもの財産を減らすことをお勧めしました。

 

一家で相続は二度起こる!

一次相続は、夫か妻どちらかが先に亡くなった時に起こります。
二次相続は、両親どちらも亡くなってしまった時に起こります。

 

 

相続において、揉めやすいのはどっち??


という質問が、時々あります。

 

一概には言えませんが、一次相続はまだ親の存在があるので、モメ事が起きにくいと言われています。
税制面でも相続税では「配偶者の税額軽減」があるので、税金がかからないという理由で、夫や妻が遺産の多くを相続してしまうケースが多いからです。

 

配偶者の税額軽減とは、
被相続人(亡くなった人)の配偶者が、遺産分割か遺贈により受け取った金額は以下のどちらか多い方まで税金がかからないというものです。

 

@1億6千万円   A法定相続分

1億6千万円という金額を聞くと、一瞬で「うちには関係ない」と言う方がおられますが、そうではありません。
5千万円や6千万円など、もっと一般的な金額でも、配偶者が相続したものには、上記の@Aどちらか多い金額までは
相続税が課せられないのです。

 

配偶者の税額軽減には、「配偶者の老後の生活保障」と、「同世代であることが多い配偶者間で、夫・妻の2回、相続が発生すると、同じ財産に対し2回相続税がかかってしまうことを避ける」という2つの意味合いがあるようです。

 

一次相続、二次相続、どちらにしても、家族がモメないのが一番ですが、その為には相続される側の、準備がある程度必要ですね。

 

 


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