「うちは売り上げも上がっていて、利益も出ているのに、手元にお金が残らない・・・」
経営者様とお話ししていいると、時々このようにお話しになります。
多くの経営者様は、決算前に「節税」を考えますが、多くの節税対策が、単なる資金流出や課税の繰り延べになっており、お金が手元に残らないということになります。
お金が手元に残らない原因は2つ
1つ目は税率の問題です。
現在の税率では申告所得が800万円を超えると、法人税・住民税・事業税あわせて33.8%の税率となり、さらに半年後の予定納税(約17%)も勘案すると、利益の半分以上が税金として流出してしまいます。
法人税は引き下げ傾向ではありますが、引当金は最終的には全廃の方向であり、法人税ではありませんが、所得税・消費税・相続税は増税傾向にあるため、企業オーナー様にとっては増税感を感じておられます。
2つ目は利益構成の問題です。
利益は、すべてが現金でありません。固定資産や売掛金、手形や在庫・・・
にもかかわらず、法人税は100%現金でおさめなければなりません。そのため、多くの企業では借り入れをおこして税金を払い、その借り入れを在庫や売掛金が現金に変わった時に返済しています。
3つ目は黒字と赤字についてです。
最初の9年間で毎期1億円赤字、その後9年間で毎期1億円黒字の場合▶欠損金の繰越制度により、税金はかかりません。
最初の9年間で毎期1億円黒字、その後9年間で毎期1億円赤字の場合▶前半9年間の黒字に対して払った税金は戻ってきません。つまり、赤字は繰り越せても、黒字により収めた税金は二度と戻ってこないのです。
企業の利益には波がある
会社を経営していると、様々な理由により、利益に波が出ます。
景気の変動、公共事業に携わっている場合、指名入札の問題もあり、毎期安定した利益が上がっていなければ、指名から外されてしまいます。また、対銀行や取引先に対して、一定の利益をあげておきたい時もあります。
取引先の急な倒産など、あらゆるリスクが常にある中で、帳簿の外に資産形成の機能があれば、これを取り崩しリスク回避ができます。
帳簿の外にストックした資金は、会社にとって大きな味方になります。
いかがでしたでしょうか?
お金の対策は、会社の存続・発展になくてはならないものであり、「ヒト・モノの対策をしていれば大丈夫!!」と安心していては、会社を守ることはできません。その期の利益状況と照らし合わせながら、合法的に損金計上できる効果的な対策方法を、一緒に考えるお手伝いをさせて頂きます。